剣嵐の大地〈2〉 (氷と炎の歌 3)
翻訳岡部氏の言葉の的確な選択と、会話文の巧みな描き分けが この長編を読ませて眠らせない物語にしている。家人の叱責を受けながら、朝方まで読みきり、朝になってもティリオンの言葉を、登場人物の前途を頭の中で反芻してしまう。
作者マーティン氏は一体どんな人物なのだろうか・・・と、考えずにはいられない。さまざまな人を受け入れ付き合う度量があるのだろうと推測してみたり・・・
人が目を背けてしまう醜さの側面にあるどうしようもない純粋さ、、思わず寄って踏み潰してしまう一瞬の美しさとその裏の残酷さ・・・読んでいる最中は物語に引き込まれて、現実と対象して考えられないが、しばらく後に、ふと自分に置き換えて考えてしまう。
世の中の残酷さも汚物も猥雑も描ききっているのに、中学生のときに読みたかった、と思ってしまう。
きれいはきたない、きたないはきれい、そんな言葉が理解できる気がする。
コンプリート・ベスト「神の祭、風の歌」
シンセサイザーを主に使用しているようですが、それも機械的な音ではなく、日本の風景をそのままイメージさせてくれるような、それでいて、とても落ち着いて聞ける曲ばかりで、素晴らしいアルバムです。
半分以上がボーカルなしのインストゥルメンタルなのですが、時々聞こえてくる、神々しい歌声には、歴史の教科書で見た縄文時代の風景が広がってきて、とても不思議な気分にさせてくれます。
Traveling Notes
アナザースカイは、ANAの企業イメージ曲であり、同社の機内やコールセンターの保留音に使われております。
聞いたことのある方も多いのではないかと思います。
ちと残念なのは、ANAが使用しているものとは多少アレンジが異なる事ですかね・・・
剣嵐の大地〈1〉 (氷と炎の歌 (3))
第二巻の解説で、訳者が、第三巻について、「どんなスレた読者でも驚くことうけあい」と書いていましたが、驚くなんてものではない、驚愕の連続にただただ唖然と読み進みました。
もちろん、第二巻まで読んでいる人なら、読まずにいられないでしょうから余計なことはこれ以上書きません。
剣嵐の大地 3 (氷と炎の歌 3)
剣嵐の大地第2巻終わりでも一大事件が起きていましたが、今巻はそれさえも冒頭から上回り、驚愕のラスト三連発にエピローグが続きます。
七王国の玉座も王狼たちの戦旗もおもしろかったのですが、それらはまだまだ序幕。剣嵐の大地によって物語が一気に動き出す真のオープニングを迎えたと言ってよいでしょう。最近はこういう生活の様子を書き込んでじっくりと始まるファンタジーは少ないので大歓迎です。最初の方を読んで疲れた人も巻が進むにつれてぐんぐんおもしろくなるので、ちょっと我慢してくださいね^^)。
七王国はどうなっているのか? ジョン、ブランらスターク家の子供たちやティリオン、デーナリスはどのような立場におかれているのか? 原版ではすでに刊行されている次巻が読みたくてたまりません。現在の刊行ペースだとあと二年待たなくてはなりそうですが、それはあまりに酷い仕打ちというもの。今年末にはだしてほしいものです。