オールラウンダー廻(5) (イブニングKC)
1回戦で体力を消耗し尽くした後の、トーナメント2回戦 進出。
苦戦を強いられるメグル。一本勝ちを狙う対戦相手の戦術に 振り回される。
腕もまともに上がらなくなるほどボロボロにされてしまう。
「俺って こんなに 往生際の悪い奴だったっけ?」
「だめだ、もうだめだ」
それでも、なお戦うことをあきらめないメグルだったが…。
一方、準決勝 北村勇大 VS 山吹木喬
勇大も、喬の底知れぬ技に、翻弄される。
「こんなはずじゃ、なかったろ?」
自分の持つもの すべてを出しきって、喬に食い下がる。
そして、勇大が、なぜ総合格闘技へ入ってきたのか 語られる。
負けたヤツも勝ったヤツも、それぞれに抱えているモノ背負っているモノがある。
互いにぶつかり合い、殴り合いの果てに、何があるのだろう。
どんなに背負うものが大きくとも、勝負の結果は、一つだ。
死力を尽くした果ての負けならば、くやし涙を呑みこんで、胸をはれ。おまえはまだ強くなれる。
ボクシング、ムエタイ、レスリング、柔術、全てをかみ砕いたうえで、
空手という箱の中に入れようとする、喬の闘いっぷりが見どころでした。
「そもそも古流の空手は一対複数の闘いが前提だ」
「真の空手に逆突き無し」
「左右で守り、左右で倒す。区別は無い」
そうなのか。古流空手にちょっと興味でてきた。
今回ちょっびっと 顔だした 加賀谷健。優勝して当たり前の実力だそうですが、6巻で
どんな試合を見せてくれるか楽しみだ。
注文出した後、なぜか家に5巻があった。オカンが買ってた。げげっ。なんでやっ?!
ここに超熟目前熟女のファンが、一人……。
オールラウンダー廻(1) (イブニングKC)
『EDEN』の連載が終わり、雑誌もアフタヌーンからイブニングへ。
新境地というよりは安定した作品を描いている気がします。
主人公の心情を平易に描写していて、また、修斗という格闘技をあまり知らない人でも自然に入り込める作品になっています。
遠藤浩輝はロングで全体を見せる解りやすい構図をしっかりと描ける人なので、
格闘シーンも見やすく文章で理解するということもありません。
ただキャラクターも作者が描き慣れているものが出ていて、
安定はしていますが、前作と少し似てしまっているのが残念です。
それでもこの作品は、気負いとか作者の先入観も無く、
息抜きに読む漫画としてお勧めできる漫画だと思います。