Follow the wind (CCCD)
「VIRUS」が始まった瞬間、目の前がグラっと大きく揺れた。
挑戦的なアルバムとは聞いていたけれど、ここまでとは思っていなかったから。
新たな側面を見せ付けられて氷室京介の虜にならない人はいないと言っても過言じゃないと思う。
そのくらい、このアルバムで表現している世界観は凄い。
KINGといわれるが所以。邦楽という小さな世界には、彼はふさわしくない。
心臓を抉るような激しい音が続くと思うと、
色彩豊かで切ないバラードが耳元を囁くように流れていく。
本当に、お得なアルバムだと思う。
氷室を聞いたことがある人はもちろん。
聴いたことのない人も、『ポッポスが好きなんだよね』
と甘えたことを言ってる暇があったら聞いてみるといいと思う。
様々な発見が出来ること、間違いなしだから。
WEEKEND SHUFFLE
2008年1月現在では、土岐麻子さんの最高傑作はこれだと思います。
内容的には、STANDARDSシリーズを、収録曲をシティポップ寄りにして、バックのジャズ色を薄めたアルバム。
STANDARDSシリーズは、彼女の声の美しさを堪能できると同時に、日本人故の発音の不自然さが引っかかるアルバムでもありましたが、日本語カバーが増えた今作ではそれも減り、より純粋に彼女の歌声を楽しむことが出来ます。
とにかくTr1の君に胸キュン。が素晴らしい。はっきり言って原曲よりも良い。まるで、彼女にこのようなアレンジで歌われるために生み出された曲かのようです。
(逆の見方をすると、ジャズ風味でも通用するテクノポップを作り出したYMOと松本隆の恐ろしさを感じます)
他の7曲も間違いなく良作。
STANDARDSに続き収録されたSeptemberに関しては「あんたどんだけこの曲好きなんだよ」と突っ込みたくもなりますが(笑)、前回よりもアレンジ、歌い方共に落ち着いていて、彼女の成長(と言っては失礼ですが)が伺えます。
Cymbalsを含めた土岐麻子さんの歌声が好きな人で、もしまだ聴いていない人がいましたら、それは大きな誤りです。
是非試聴してみてください。絶対に欲しくなりますから。