B23 地球の歩き方 ペルー 2010~2011
個人旅行としてペルー周辺諸国を訪れるには、大変役立つ本でしょう。ホテル、レストランについての事前情報は特に有用。インカの歴史を簡潔に紹介しているコーナーもあり、観光旅行で行く分には不足はありません。
反面、パッケージツアーで旅行する場合は、元々ホテル・レストランの心配はせずに済むので、本書の内容はやや過分でしょう。むしろ、インカの歴史に特化した本を一、二冊読む方が、よほど意義があります。
かつて「地球の歩き方」シリーズの読者投稿欄には、「現地の人と仲良くなった(他のツアー客とは違うぞ)」自慢が多く、鼻につきましたが、その匂いは徐々に薄まり、改善が見られます。ところが、一部のリード文には「地上絵を見るだけにナスカに出かけるのなら、テレビで見たあの地上絵を自分の目で確かめたという感激しか残らないだろう」などと、センスを疑う記載がちらほら。投稿欄は洗練されてきましたが、自らに対するレビュー能力についてはまだまだ勉強中と見受けられます。
Family Record
3年ぶりのフルアルバムは、期待を上回るものすごいアルバムになっていました。
まず発売するまでの情報で気になっていたのが、Ghost Apple同様、曲名が一つのテーマで統一されているにもかかわらず、コンセプトアルバムと銘打たれていなかったこと。
アルバムを聴いて納得しました。
Ghost Appeleではアルバムを通して一貫した空気を持っていたのに対し、
Family Recordでは個々の曲が激しく自己主張するようなメンツになっています。
それは一つの物語を眺めていると言うよりは、世界のあちこちを旅しているような、そんな気分になります。
捨て曲がなく全曲直球勝負です。
その中でも特にラストのスルツェイ、JFK空港が素晴らしいです。
JFK空港の「だって僕たちはまだこの世界には産まれてはいない」の所はいつも鳥肌が立ちます。
この感動的な二曲から、フィナーレを飾る「どこでもないところ」。
フィナーレというよりは、この旅で得たものを振り返りながら、また新しい旅の準備を始めるような、通過点のような曲です。
この曲のおかげで、アルバムを通して何度でも聞きたくなります。
とにかく非の打ちどころのないほど素晴らしいアルバムです。
ピープルだから当たり前と思ってしまいがちですが、シングル曲を入れなかったことも素晴らしい。
いつでも新しい音楽を届けてくれる彼らを、僕はいつまでも追いかけ続けていると思います。
アースピルグリム~地球巡礼者~ 2012年準備版 [DVD]
全編90分に渡りフィクションの無いドキュメンタリー映像とインタビュー。
世界的な賢人8人と伝説の詩人ルーミーの卓越した詩は、現代社会に住む私たちに強烈な衝撃をプレゼントしてくれます。
それら全体をリード、解説してくれるエハン・デラヴィー監督のメッセージにも心打たれます。
日々の生活や未来に少なからず不安や疑問をもたれていらっしゃる方には是非ともご覧いただくことをお勧めいたします。
きっと何度も何度も繰り返して観る度に、違う「気づき」が得られることでしょう。
私は、すでに50回以上拝観いたしました。
これからどう生きていくべきか、私は明確になりました。
皆様にも是非ともお勧めいたします。
愛の調べ [DVD] FRT-259
この映画の主人公はクララである。
映画は味わい深くも淡々と、彼女の結婚と家族生活を
描いていて、飽きることなく鑑賞できる。
実際はクララを支援し続け、独身を貫いたブラームスの
登場がブッツリ終わってしまうのがかわいそうだが、
クララが主人公のあっさりとした映画では、そこまで
描いていたら「余計」だったかも知れない。
ラストもクスリと笑いを誘ってなかなかニクいし、
巨匠ルビンシュタインの影の演奏も満喫できる。
ニセモノの振りとはいえピアノ演奏をここまでマスターした
俳優陣にも、拍手したい。