芥川龍之介 上 (中公文庫 A 65)
芥川の親友宇野による回想録。
ま、思い出話ですね。
すごく徹底的で、すごく面白いけど、やっぱエッセイであり、随筆であり、とりとめがない。
断片的なのかな。
西洋の伝記作家のような客観性がない。
それだけ愛情深いのかも。
対象との距離感がないから近視的になって、ソトボリを埋めれない。
まあ埋めなくていいんだろう。
読んでいて気持ちがいい。
著者はテンキボがいちばん好きなんだそうだ。
虚構よりは真実を愛した昔の日本人らしいチョイスだと思う。
幻の名盤解放箱
と一部エディターレビューにあったが、まさにそんな感じ。この前の限定版が某オークションで7万円をつけたという歴史的な事実から約1年(発売が04年12月からずれ込んだので1年と2ヶ月か)、おまけも付いて、この「昭和裏歌謡大全集」とも言うべき素晴らしい「箱」が新装発売された。
中身について説明したいが、はっきり言って、できない。私本人の表現力不足もあるかもしれないが、この「箱」は言葉を拒絶する。よって、聴かないと良さがわからない。確かに値段は高いが、聴き終わったあと、半ば放心状態となり、すごいと拍手したくなる、そんなエネルギーを放つ楽曲がはちきれんばかりに詰まっている。
今回を逃すとまた5年は復活しないだろう。いやそれも希望的な観測であって、もう今回限りかもしれない。この機会を逸すると先述のように2倍以上という高額な対価と待ち時間をペイしてまでも入手するしかない。みんなの懐が暖かかった12月に発売を予定しておいて、2月にずれ込んだのは正直痛いが、しかし、やっぱり今買わないとダメだ。とにかく内容の良さは折り紙付きだ(そうでなければ、7万円などという価格がつくわけがない。そうまでして、みんなが欲しがっている証拠だからだ)。このチャンスを逃さず、是非あなたも名盤解放同盟にお入りください。
百恵・アクトレス伝説
以前何枚かは百恵のオリジナルサウンドトラックを持っていました。もちろんLPでです。今回「赤い疑惑」の紙ジャケを購入して他のオリジナルサウンドトラックも購入したく探してみるとBOXセットのみ、僕は百恵の初期の作品が欲しかったのですが、そしてBOXは少し高価すぎます。ただ初期の2,3枚が欲しかっただけですのでそのうちお金が貯まったらDVDのBOXセットを購入しようと思います。それまでの間はこのCDで我慢します。そしてとても安く買えたので。ちなみに「潮騒」のテーマソング「少年の海」、ナレーション入りのをオリジナルアルバム「16才のテーマ」で聞いていましたがあまり好きではありませんでした。でもこのオリジナルサウンドトラックでSEつきで聞くと不思議に素敵な曲に聞こえます。
中古品はまだかなり安く販売してるので試しに購入してみてはいかがでしょうか?ちょっとした喜びです!
思い川・枯木のある風景・蔵の中 (講談社文芸文庫)
思い川は最高に良いです。
大正から昭和、そして、戦後まで、主人公の牧という作家と、芸妓の三重次との交流を描いています。
芥川竜之介こと有川辰太郎など、実際の現実とそう違わないことが書いてあるのだと思われます。実際に読んでみてほしい作品です。
枯木のある風景は、画家の話です。宇野浩二世代の作家は、特に絵画論に言及することが多いと思います。思い川ほど良いとは思いませんでした。