Buxtehude: Organ Works (Complete)
バッハがその演奏に心酔したという、ディーテリヒ・ブクステフーデの現存するオルガン曲の全集です。CDは6枚で典礼歴の順番です。一枚ごとにオルガンが異なります。教会の名前の読み方が分からないので国を書いておきます。
CD1 待降節から主の降誕 デンマーク
CD2 主の降誕から主の公現 オランダ
CD3 四旬節から受胎告知 ドイツ
CD4 枝の主日から復活の主日 フランス
CD5 聖霊降臨の主日から三位一体の主日 デンマーク
CD6 三位一体の主日 フランス
廉価版のためか解説書がないので、箱の裏側からの情報です。ブクステフーデのオルガン曲を初めて聴きましたが、バッハよりも前の時代の人なのに自由奔放な印象です。演奏は淡々と弾いているように聴こえるものもあり、情熱的に聴こえるものもあります。これではレビューになっていませんね。楽譜に忠実に記録優先で淡々と弾いているのだろうと思っていると、別な曲では情熱的な演奏になります。もともとの曲がそうなのかもしれませんし、録音の時期や曲目で違うのかもしれません。
演奏者の Ulrich Spang-Hanssen は初めて聞く名前でしたが、ホームページがあります。
http://ulrik.spang-hanssen.dk/
右上をクリックすると英語になります。
録音は1990年から1993年。オルガンの響きが明瞭に捉えられています。
空のない星 (Best choice)
この本は、第二次世界大戦中のドイツ(ユダヤ人虐殺があった頃)のとある町が舞台。あるきっかけで少年5人がユダヤ人の男の子をかくまうようなことになってしまい、仲のよかった少年たちの関係が少しずつ変わっていく。
文章はとても読みやすく、また登場人物の少年一人一人の気持ちが丁寧に書かれていてこの本の世界に引き込まれる。そして読み終わったあと、戦争下にいる人々はどんなにつらく、苦しんでいるのか考えさせられる。第二次世界大戦下日本がどのような被害を受け、また、加害していたのか、そのことについて無知でいてはいけないと気付く。
Buxtehude: Complete Organ Music
バッハのオルガン曲集を探していて、このCDを見つけました。それまでブクステフーデのことは
ほとんど知らなかったのですが、値段も手頃でしたので購入してしてみました。素晴らしい作品
集でした。ブクステフーデがオルガニストとして活躍したリューベックの「聖マリア教会」オル
ガンを、300年後の同教会のオルガニスト、ワルター・クラフトが演奏しています。
録音は1957年ですが、モノラルではなくステレオ録音です。これはVOX社最初期のステレオ録音
ですが、一部は「マルチチャンネル」録音がなされています。ライナーノートに「a triumph of
the early stereophonic era」と書かれていることから、VOX社としても満足のいく録音だったよ
うです。マスターテープの状態が大変良く(何箇所か音が途切れているところがあり、その部分は
デジタルリマスタリングされているとのこと)、私もこのCDはとても50年以上前の録音とは思え
ませんでした。演奏はどちらかというと淡々と弾かれているのですが、足鍵盤を含め技術的には
申し分なく、教会の残響の良さも相まって聴き終わった後にはすがすがしい気持ちになりました。
ほぼ毎日聴いていますが、飽きることがありません。