神童 [DVD]
巷のクラッシックブームに乗りかかった訳でないが、最近クラッシックに俄然興味が湧き、たまたまインターネットでこの映画の予告編をみて、俳優さんに興味が湧き購入。
原作を知らないがこの映画を見ていて、神童ゆえの悩み。受験生の苦悩とか、「そうだよなぁ」なんて思いながら本当に自然な感じで肩に力が入らず見ることができた。
ストーリーに関しては、あの制限された時間である程度仕方ないのかなと思いながらも分かり易く描かれていたように思われる。
ですが、終盤の演奏は圧巻だったし、これまでクラッシックというと学生時代無理やり聴かされたし、どうして同じ曲をいろんな人が演奏するの?同じじゃない?と感じていたのに演奏家の解釈、技術、ピアノのタッチ一つでこんなにも変わるのかと、クラッシックに対する「食わず嫌い」を払拭させてくれた映画でもある。
他の方も書かれていたが、最後のうたとわおが連弾するシーンが一番好きだし、ほっとさせてくれる。
今回2枚組みを購入したが、メイキングを見ることでより分かり易かったように思う。
まさに「さざ波」のような、じわじわとココロに響く1本である。
音のプロが選んだジャンル別 厳選ヘッドホン Rock/Pops/Classic/Jazz/R&B/Hip Hop (別冊Begin) (別冊ビギン)
宣伝文句には初心者向けの本だとありますが、なかなかどうして、それなりのベテランも満足できる読みごたえのある本だと思いました。またまた「ヘッドフォンブック」の二番煎じかとおもいきや、いろいろなジャンルのミュージシャンのインプレッションに加え、その道のスペシャリストのレビューもあり、いままでのヘッドフォン本にはない斬新なテイストを感じました。録音エンジニアや音楽プロデューサーのインプレッションがもっとあるとよかったかな。次号に期待したいところです。
こと/誕生日
世界中を包み込んでさえしまいそうな、壮大なバラード
とはいえ壮大とはいえ、演奏やストリングスが豪華なわけではない
むしろ清塚信也さんのピアノの音色をメインにした、シンプルな演奏
そこに彼女の歌唱がのせられ、奇跡的とも言える調和を見せる
その歌声は、陰と光、弱さと強さ、絶望と希望…といった
背を向け合うような感情を同居させたまま伝えてくる
けれど彼女は人生のもつ負の部分と向き合うからこそ、
楽曲そのものが真摯なメッセージとして私たちに伝わってくるんですよね
また「こと」のビデオクリップは必見です
生死を彷徨う浮浪者にあんりこが扮し、海を目指すというストーリー…
かつてない程にインパクトのあるその内容に、彼女の気迫を感じます
そして両A面となる「誕生日」が、また素晴らしい
ありきたりなことなはずなのに、こんなにも優しい歌詞
安らぎ、癒しといった彼女の魅力のひとつが存分に詰まっています
「春隣」「モウイチド」「こと」「誕生日」
カラーはどれも違えど、今年も素晴らしい楽曲が揃いました
アルバム「ひとヒナタ」まであと少し、です
NHK大河ドラマ オリジナル・サウンドトラック 龍馬伝 Vol.2
佐藤直紀によるNHK大河ドラマ「龍馬伝」のサウンドトラック・アルバム第2弾。今回収録されているのは、4部作を構成するドラマのパート2に当たる部分で使われている楽曲たち。
念のため言っておくと、オープニングで流れる壮大なロマンを感じさせる熱いメイン・テーマも、ユーモラスな中にも図太さを醸し出す龍馬とはイコンの関係の岩崎弥太郎のテーマ(その名も「雑草魂」!)も、既に発売されている第1弾に収録済みで入っていない。それでも、今アルバムは魅力的だ。尊王攘夷と開国、策謀渦巻く幕末の混沌とした激動期に翻弄される登場人物の悲喜交々のドラマの中で流れる印象的な楽曲ばかりだからだ。
他のレビュアー諸氏もこぞって触れられているように、まずは、「想望」である。攘夷を貫き、外国列強の放逐に命も捧げる、或いは、外圧に負けない国力を作り、まずは海軍設立に心骨を注ぐ。考えは違っても、大志を以て、故郷を離れ京に上った下級武士たちの、志半ばで挫け潰えてしまう無念さと悲しみを、優しく包容、鎮魂するかのように抒情的に奏でられる旋律を聴く度に、半平太や以蔵らの想いの深さを知る。と同時に、名シーンの数々が甦ってくる。
その他の楽曲たちも、高揚、疾走、浪漫、不安、動揺、哀惜等を感じさせながら、どれもエモーショナルに心に響くものばかりだ。
正直に告白すると、今まで大河ドラマってきちんと観た事がなかったのだが、今回毎週欠かさず見させてもらっているのは、そのテーマ性、演出の妙、俳優陣の魅力と並び、音楽が素晴らしいからだ。
物語の第2部も佳境に差し掛かっているが、今アルバムを聴きながら、今後の展開と登場人物たちの行く末に思いを馳せる。
風と凪
デビューから8年、その軌跡を彼女自身が選曲し監修した2枚組みのベストアルバムとなっています。
「風」盤と「凪」盤から成り、その収録曲は単なるシングルベストとなっているのではなく、
(実際にVAP時の「咲かずとて」「今は昔」や、「流星」「七月の友だち」などのいくつかのシングル表題曲も未収録)
あえて全アルバムからのセレクションとなっており、その曲たちに共通することは、なんらかの“タイアップ”があること。
本作は「熊木杏里」というアーティストを、現在のこの場へ導いてきた“縁”をたどる「タイアップ・ベスト」となっている
ように感じられます。
そういった意味では、シングルベストとして作られた作品よりも耳なじみがあり、「熊木杏里」というアーティストが
気になっていて、これから聴いてみたい!という方にはぜひオススメの作品であるといえます。
しかしながら…、いちファンとして正直に苦言を呈すると、まずひとつはベスト盤が“なぜ今なのか”ということ。
せめてデビュー10周年まで待ってほしかった。(おそらくキング移籍5周年が先行したのでは…と憶測してしまった。)
そして、収録曲のうち新曲が1曲であること。これはベストアルバムに望むことではないと思うのですが、
ベスト盤発売を機に収録して欲しかった曲は、いくつかあると私のみならずファンの方は感じたことではないでしょうか…。
しかし、よく考えれば「私をたどる物語」がフルバージョンでアルバム収録されているのは本作が初であること、
また、「戦いの矛盾」「君の名前」があえてアルバムバージョンで収録されていることに彼女の制作の意図を改めて
感じられるようにも思います。
本作での何よりの収穫はブックレットに綴られた「風と凪によせて」という彼女のエッセイに出会えたことです。
そこに本作に対しての彼女の思いを感じ、これからもきっと様々な“縁”から素晴らしい歌を生み出してくれると
願いをこめて…、星4つです(笑)