中米―グアテマラ・コスタリカ・ベリーズ・エルサルバドル・ホンジュラス・ニカラグア・パナマ〈2001‐2002版〉 (地球の歩き方)
スパニッシュを話せないし、中米も行ったことなかったけど、この本を頼りにパナマへ行ってきました。残念ながら、パナマ情報は他国と比べて少ないけれど、中に書いてある情報はほとんど正しく、豆知識もあるので、初心者にはいいと思います。パナマ人はみんなフレンドリーで、素敵な国です☆
マヤ・アステカ遺跡へっぴり紀行 ――メキシコ・グアテマラ・ホンジュラス・ベリーズの旅
昔から絵解き本が好きである。成人してからも、唐沢商会、夏目房之介、おかべりか等々、様々な領域を覗いてきた。楽しみながら知識が得られるというさもしい根性も否定しないが、おかべりかの幼児観察記録を読んだところで賢くはならない。絵も好きだが文字も好き、そのバランス加減がよい、ということもあろうが、それもお得感に惹かれる小市民根性である。しかしともあれ、何かを初めて学ぶとき、ハードルが低いことは歓迎したい。
芝崎みゆきの本では「エジプト」「ギリシア」に次ぎ、姉妹本「古代マヤ・アステカ不可思議大全」とともに3つ目の古代文明解説となる。日本人にとって一番馴染みが薄いメソアメリカ文明を取材して、分量が多すぎるからと分冊にしてしまった。誰もが憧れるエジプトとギリシアは旅行記込みで1冊なのである。無謀、よく言えば良心的。
そして、怒濤の情報量である。お得感という意味では満点。エジプトでは手探りであった手書きスタイルも完全に確立されて、オンリー・ワンの貫禄も出ている(実は本書には一点だけ写真が!: p.42)。まったくひねりのない、あまりに素直な感想と直截な絵に共感する。また、どこもわかりやすく解説されているから、部分部分で迷うことはない。それでも膨大な情報であり、中米諸国の位置関係すら曖昧で、最初インカが含まれないのは何故かと考えた程度の私の知識では、とても一読で把握できない。もし「不可思議」を飛ばしてこの旅行記を先に読んだら、きっと何もわからなかっただろう。二冊に分かれてはいるが、これは本来「不可思議」の後半部分なのであり、すでに十分な知識がある人以外は順番に読むべきである。そうすれば、著者の奮闘、汗と涙と眼精疲労とが、ひしひしと伝わる。本当にお疲れさまでした、と言いたい。唯一の困った点。それは、遺跡の写真がないために、他の本を買わなければならないこと。もちろんそれは本書の欠点ではない。
青年海外協力隊の虚像―天下りの温床
協力隊員はみな、「協力隊員は遊び過ぎ」「そもそも仕事なんてない」と思っています。そればかりではなく、調整員やJICA職員の異常な高給も目の当たりにします。でもそんなこと、日本にいる自分の両親や友達に言えないのです。国民の税金を使ってこんなことをしていますなんて言えず、きれいごとを並べたり、言葉を濁したりします。一般の人にとっては信じられないからです。
私も自分の赴任した国で、JICAの汚い世界をたくさん見てきました。しかし、それは誰にも言えません。隊員同志ではよく「こんなこと日本に帰って友達に話せる?無理だよね。」って話していました。協力隊を批判すると、自分の過去を批判してしまう。だから、私は匿名で投稿しています。自分の就職、結婚に悪影響がないか心配だからです。
彼女は自分の名前を出して、告発している、なんて勇気でしょう。彼女は自分の人生を犠牲にしてまで、国民に真実を知ってもらおうとしたのでしょう。私にはできません。
ちなみに私はまだ帰国したばかりの者ですが、この本を出してしばらくたった青年海外協力隊、まだ改善はしていません。