第三水曜日の情事 (角川文庫 (6076))
外国を舞台に、日常の感情のすれちがいから起こる・・をさらっと書いたミステリー。一話がほぼ10ページという短さで、物語の一字一句に意味があり、それらが結末でぱっと花開く。
電車やバスの待ち時間に、ちょっとした刺激がほしい方にオススメ。
水曜日の情事
いい。やっぱりこの作品はオチが好きだ。
あんな浮気もしない誠実な佐倉詠一郎。そんな彼を「ホントあんな人っているんだなって思うよ」と評していた妻の佐倉あい。
それなのに、あいの親友の夫の葬儀をきっかけに、未亡人になった彼女により捩れていく関係。
恋愛>友情の世の中、親友なんて言葉は幻想です!なんて当時思ったし、今も思う。
あの形の「世間一般的不幸」こそ彼に相応しい。
そんな彼は多分誰よりも他人の不幸の味を楽しめる位置にいるから。
DVDでないかしら…。本も絶版なのは残念…。