Hojo Tokimune Hojo's Mysterious Victory 菊池一族モバイル

菊池伝説殺人事件 (角川文庫)

ちょっと舞台になっている場所を知っているせいか？
舞台の風景を思い浮かべて読むことができました。
まあ、歴史的事実に則って、舞台設定を作るという
作者のスタイルが遺憾なく発揮されている作品です。
もちろん、ある部分は完全なるフィクションですが、
そこがどこかを探すのも楽しみの一つです。
地名も、ある箇所は微妙に異なっていますからね。

Hojo Tokimune Hojo's Mysterious Victory

文永11年10月20日に赤坂鳥飼で合戦があって、翌21日朝に元（蒙古・高麗）軍が姿を消したという説は、歴史辞典や一般歴史書の多くが記述している[44]。しかし『蒙古襲来絵詞』では竹崎季長一党は祖原（西新）に陣取った敵軍に対して突撃したが、竹崎一党も敵の「凶徒」も海には向かわなかった。また『蒙古襲来絵詞』はその祖原での戦闘で竹崎季長一党が全員負傷したところで文永の役についての記述や描写が終わっており、戦闘が終息して後の日没以降については何ら情報が無い。そのため、『蒙古襲来絵詞』では『高麗史』にある明確な描写や、『八幡愚童訓』にあるような「朝になったら、船団が忽然と消えていた」といった、その夜にあったであろう帰国行動を推測出来るような情報は書かれていない。そのため、「3万人の戦闘員からなる蒙古軍が、日本軍に包囲されるなか、一夜で引き上げることは不可能である[45]と主張する論者もいる。日清戦争の時でも陸から海上への移動は、敵の攻撃がない場合で朝から夕方までかかっても、一日1万人が限界であった（同書での陸軍少佐竹内栄喜の発言）。一日で帰ったという記事は『八幡愚童訓』のみにあり、「武士が逃げて誰もいなくなったその夜、殿舎から出てきた白衣の神（箱崎八幡神）が、海上の敵に矢を射かけた。」「パニックとなって燃える箱崎の街が海に映ったのを蒙古兵は海が燃え出したと勘違いし、おびえた。」「恐れおののいた蒙古兵は1日で引き上げていった。」とある。神を蹂躙した蒙古兵はただちに神に報復され、翌日には退散したというストーリーで、一日で退却したというのは、神威を強調するための脚色で、史実ではない。『勘仲記』（同22日条）は「異国賊徒責来之間、興盛之由風聞」、『吉続記』（同27日条）は「九国隕滅可憐」と元軍の圧倒的な強さを ...