斑鳩 飛鉄塊 斑鳩[白] (1/144スケール プラスチックキット)
基本的に接着剤なしでほぼ形になり、スケールモデルに多い、
ピンやガイドが申し訳程度=すり合わせ、位置決め要〜ではないです。
同社のキットやガンプラを〜取れ易い部品だけ接着剤、あとはパチ組み
〜という楽しみ方のユーザーにも挑戦するにやぶさかでない製品仕様。
着陸脚なども選択接着ではなく差し替え自由です。
ただし、合わせ目・パーティングラインの処理は難し目のキットです。
”リファインド・ガレージキット・レプリカ”とも言うべき造形は死角なし!
どの部分も顔になりうるデザインと構成、 STGや関係者様各位への
リスペクトも手伝って、否応なしに製作には熱が入りました。
台座のラスボっさんはクリアー(スモーク)成型。材質は全てPS。
破損に注意を怠りがちなのは、本体左右のインテーク(ダクト)の白い
カバー(ピン切断、接着推奨)とリングユニット後部の5対のダクト、
着陸脚上部のダンパー(突起)などです。
もう少し細かく分割すれば、形状の精度や製作時の利便が向上するで
あろう部分が弱冠ある事と、説明書にスタッフコメントや十分な資料など
の付加価値が少ない点は残念。 ボックスアートもすばらしいです。
斑鳩 IKARUGA (GameCube)
奇抜なゲームを世に送り続けるトレジャーの最新作である。
敵弾を避けるだけであったSTGの概念を"属性"によって覆した。
避けるという消極的行動を、
吸収するという積極的行動にすることの気持ちよさは初体験であった。
斑鳩 ikaruga Appreciate DVD
DC版で『斑鳩』を結構やっていますが、全然先に進めず、一体どのようにプレイすればクリアできるのかをみてみたい、雑誌の攻略記事ではよくわからないので実際のプレイをみてみたいという気持がずっとあったところへこのDVDの存在を知り、少々高額だと思ったが則購入しました。
プレイ内容については(とくに初見時)本当に「お見事」のひと言につきました。いかに自分が下手くそかということを思い知らされる華麗なプレイでした。ただ、画像処理とデータの圧縮処理で(特に縦画面にしたときの)画質が今ひとつだったのが残念で、この星の数にしています。観賞用にもしたいほど美しいプレイなので、画質を向上させたものを是非発売して欲しいと思いました(2枚組でもよいので)。一見(ならず二見、三見と)の価値ありです。
隠された十字架―法隆寺論 (新潮文庫)
現在見る法隆寺が再建されたものであることは、明らかであるが、いつ、誰が、何のために再建したのか日本書紀は何も語らない。そこで謎が生まれる。
哲学の徒である梅原猛氏は、法隆寺『資財帳』の記録を見てデルフォイの神託を受けたが如く「聖徳太子の怨霊鎮魂仮説」が脳裏に閃めいた。その仮説によると、今まで謎とされてきた多くの事実が合理的に説明できることに気がついて本書が執筆された。
ソフィストに立ち向かうソクラテスの如く、氏の筆は勇猛果敢である。結構、厚い本にもかかわらず読者を引付けて止まず一気に読ませる。特に圧巻は夢殿の救世観音。「怨霊史観」によるおどろおどろしい世界が現出する。本書の初出は1970年代初め。古代史ファンを大いに増やした貢献を評価して星4つとした。
尚、他のレビュアーも触れているが、最近の知見を踏まえた武澤秀一著「法隆寺の謎を解く」を合わせて読むことをお勧めする。
土門拳 古寺を訪ねて―斑鳩から奈良へ (小学館文庫)
土門拳の写真とエッセイが掲載されている本である。私は文章よりも写真の本と
いう印象が強い。法隆寺、中宮寺、東大寺などの写真が中心に収められている。個
人的に仏像を見るのが好きですが、気品、静寂、迫力等々が写真を見るたび伝わっ
てきます。実物を見学したこともありますが写真をみると、「えっ!こんなんだっ
たのか」と驚いてしまう自分がいます。そういう意味で、もしかしたら、初見でこ
の本を見ても、感慨にふけるということはないかも知れませんが、実物を一度見た
経験がある人には、なにかを感じるのではないでしょうか。なかでも、東大寺の多
聞天立像面相、広目天立像面相はなにげにいつも見入ってしまいますし、持国天立
像の邪鬼の踏まれっぷりは迫力あります。自分の気持ちしだいで、笑ったり、悲し
んだり、考えこんだりしてしまいます。この本とは関係ないですが、邪鬼の踏まれ
方っていろいろ表現があっておもしろいですね。
さて、この本は写真の表現としての可能性も考えることができるのではないでし
ょうか。「私は本物を見ても何も見ていなかったんだ」と反省しました。ぜひ手に
取ってみてください。