J. S. バッハ:イギリス組曲 [チェンバロの歴史と名器3]
チェンバロの音というと眠くなりそうという印象を抱きがちですが
ルッカース1624年のチェンバロは、18世紀の物と異なり爪が頑丈で
弦を強く弾きます。
そのため非常にエネルギッシュな、躍動感に溢れるイギリス組曲と
なっていますが、荒々しさを秘めていても粗さは全く感じられず、
かつ古くささも全く感じないのはさすが希代の名器。
何も知らない人が聞けばシンプルに音の美しさを感じ、
少し知ってる人ならチェンバロからこうも華やかな音が出る事に驚き、
詳しい人なら第4番プレリュードの分析トラックを聞きながら
ライナーノーツの解説を読み、奥の深さに唸ることでしょう。
選曲も演奏も録音も解説も、納得の一品です。この中身でこの値段は
はっきり言ってお得。
ただ一つ、ここまでやってSACDハイブリッドでない点だけが
画竜点睛を欠いてる気がしてならないので苦渋の☆マイナス1です。
チェンバロ フォルテピアノ
様々な鍵盤楽器のしくみや様式などが興味深く、資料がとても豊富で辞書のようにも使えます。 でも、私が最も気に入ったのは、読み物としても十分楽しめる、という点です。 バッハ、モーツァルト、あるいはベートーヴェンの楽器との出会いや付き合い方の中に、こんなにもいろいろなドラマがあったことを知って感動しました。
モダンピアノを弾く方にも是非読んで欲しいです。
ピアノはいつピアノになったか? (阪大リーブル001)【CD付】
ピアノの歴史を有名な作曲家の歴史とともに解説している。最終章でピアノロボットについても言及しているあたりが真面目な本だと思った。クラシックファンのみならずテクノロジーに興味を持っている人にもおすすめです。
モーツァルト:フォルテピアノデュオ クラヴィーアの歴史と名器II
モーツアルトの連弾作品の演奏で一番納得しました。モツ連はピアノフォルテじゃなければ作曲者のイメージからズレてしまうと確信しました、この決定的名演で。シフのCDもありますが、こっちの方が上!渡邊さんのCDの中でも一番のお気に入りです。