富江 [DVD]
かなり古い映画になってしまいましたが、他のホラー映画を観るにつけ今更ながら、この映画スゴイと思うのでレビューを書かせてください。
まず菅野さんが大根か大女優か意見が分かれてますが、私は、癒し系から悪女まで、「なりきる」菅野さんの演技力はスゴイと思います。ラブコメもホラーもやれる菅野さんバンザイ。
で、この映画ですが、催眠療法で使うランプの点滅で始まるところとか、籠の中の生首として髪の毛しか映らない冒頭の富江がゴキブリを誤飲してか弱くすすり泣くところとか、かなり演出が生々しく、まずそこで引き込まれます。
この映画が製作されてから年数も経ち、確かにこの映画よりもっと怖い、グロいホラー映画は存在しますが、怖い、グロいながらもどこか耽美なのは監督の才能だと思います。だから今見ても古さを感じないんです。
主人公・月子との関係に妖しげな描写があるのも、原作漫画では描ききれていなかった、少女期の淡い同性愛願望(バレー部の同性の先輩に憧れるとか、友達と彼氏作らない約束するとか、誰でもやったような事ですよ(汗)。)を思い起こさせ切ないものがありました。女同士の友情って約束破ると酷い報復が待っているんですよ、本当です。その辺の生々しさも、女だから余計身につまされ怖く感じたのかも知れません。
少女マンガが好きな人、今ほど学生時代の友情関係がドライではなかった30代以上の女性、流血や霊魂より怖いものがこの世にあると思う人は必見のホラーです。
映画として、シリーズ中、最も美しい富江でした。
伊藤潤二傑作集 富江 1 (コミック)
富江シリーズは過去何度もまとめられてきましたが、今回の内容は1巻と2巻で全和収録されているので良いと思います。
本の装丁も格好よく、紙の質も良いのか伊藤潤二の細かい線をしっかり感じ取ることができます。
闇の声シリーズまでまとめてもらって定本となるような傑作集シリーズになって末永く売れ続けてほしい作品集です。
富江replay
One of the best scores from a film i have heard! Haunting and bewitching, beautiful and creppy. The very soul of the characters, especially Tomie are perfectly represented in the score. Koji Endo's score is a masterpiece and the remix of Yukari's Fresh (Raymond) originally from the first film is very good. 10/10!!
富江―The complete comics of Tomie
とにかく怖い!その怖さも読み手のこちらにわーっと襲い来る怖さではなくてあくまでじわじわとくる感じ、例えて言えば一人で歩く夜道に後ろからぴったりついてくる足音・・・みたいな。だからこそ余計背筋が冷えるような恐怖感を感じるのです。あと日本的な線の細い繊細なキャラクター達もよりリアルに恐怖感を煽って夢の中まで追いかけてきそうなリアルさが何とも(=_=;)夜に一人で読むのはあまりお勧め出来ません(--;)
伊藤潤二傑作集 2 (あさひコミックス)
富江シリーズは何度読んでも面白いです。
何度も映画化されるのもうなずけます。
悪女とはいえ美女に翻弄されてしまうのはいつの世の男も変わらない事かもしれません。
伊藤潤二らしさが一番詰まっているといっていい作品なので、
伊藤潤二デビューには持って来いの作品集。
一気読みをお勧めします。
怖さと面白さがミックスされた独特な世界観にハマったら抜けだせないはず!!