鉄道で旅する北海道 2009年 冬号 [雑誌]
鉄道で旅する北海道 2009.秋号 [雑誌]
この本は鉄道で旅すると銘打ってありますが
鉄道のことに詳しくなくても楽しめる内容に
なっています。
電車の写真はもとより車窓からの景色、
停車駅ごとの食や温泉などの紹介を
シンプルに写真を添えてみせています。
特集?なのでしょうか、有形文化財に
登録されたタウシュベツ川橋梁を中心に
廃線になった旧国鉄士幌線の紹介などは
廃線に興味がない方でもわかりやすい
表現で記されており全体的にスマートな
構成で読んでいて疲れません。
よく目にするのは情報の詰め込みすぎで
読み終わったら何が書いてあるかわからない
なんて本ありませんか?
とにかく気楽に写真を楽しみながら
読める一冊です。
エゾシカは森の幸―人・森・シカの共生
北海道の田舎に住んでいるとエゾシカが増えているのを実感する。そこら辺で見かける機会が増え、車でぶつかりそうになり(轢いたこともある)、庭の木は齧られ、etc. 農業被害もたいへんなものだとされている。
人が明治になってオオカミを絶滅させたからこんなに増えてしまったというのは正しいのか?エゾシカの肉や皮を有効利用する方法を考え、狩猟を増やしていけばうまく共生していけるのか?そもそも害獣だととらえるのが正しいのか?
平易な文章で、エゾシカの生態や明治以前と以降の増減や、近年の増加の実態、そして、どう利用しながらコントロールしていくのが望ましいかが提言されている。ただし、局所的にどう対処すれば良いか示されているわけではない。
ひどく寒い大雪の冬でも来ない限り、大きく減少させるのは難しそうだ。これからも「被害」は続く。共生を目指すために、知ることから始めるには良い本だ。