昭和を飾った名歌手たち(10)
現在も横浜にある「港が見える丘公園」は平野愛子のヒット曲から名づけられた公園で、いかに当時この曲がヒットしたかを物語るエピソードです。
終戦直後のビクター新人歌手募集に応募し、「長崎物語」を歌って見事新人歌手の座を掴むことが出来ました。彼女の声には艶があり、うっとりとしたムードを聞かせてくれます。このCDには、「月よりの使者」の片面に収められた「夜霧の砂丘」など、ヒット曲のみならず隠れた名曲も収められており、コンビとしてよくステージに立った竹山逸郎とのデュエット曲も収録されてるのも珍しいと思います。
昭和56年に若くして世を去りましたが、今は忘れ形見のお嬢さま、平野淑子さんが、彼女のヒット曲を歌い継いでいます。
みんなのいえ スタンダード・エディション [DVD]
昔気質の大工と現代風デザイナーの対立。しかし共に職人気質という点で次第に共感が生まれ心を通わせ始める。古典的テーマであるが、笑いもちりばめ、肩の凝らない娯楽作品となっている。
いつかギラギラする日 [DVD]
数年前、何かと巷を賑わせた、あの『バトル・ロワイヤル』は皆さんの記憶に新しいだろう。あの『バトロワ』の監督こそ、『深作 欣二』その人である。しかし、私は『バトロワ』に対し、さほど満足感が得られなかったという事実が否めない。いや、おそらくそう感じたのは私だけではないはずだ。そして、私の場合この『いつかギラギラする日』の存在こそ『バトロワ』に対する不満の原因だったのである。(というよりバトロワは
原作のほうを薦める)
内容を簡潔に述べると、プロの犯罪3人組へ新しい仕事の話が持ち込まれた。目指すは現金強奪2億円!完璧なまでの計画で4人の実行は確かに成功した。しかし!手にした現金は『5千万円』。目標の1/4だったのだ。現金5千万を巡って死闘の連続。
悪VS悪の結末は…そして5千万の行方は…?ハリウッドのアクション大作に洗脳された日本市民よ。頭を冷やせ。深作アクションこそが殺し合いであり、サバイバルだ。これはただのドンパチじゃないぞ。
こんにちは八名信夫です
悪役商会の首領であり、また一世風靡したキューサイの青汁のCM「まずい もう一杯!」のフレーズでおなじみの俳優・八名信夫氏!
この方がその昔、元プロ野球選手であった事を(板東英二以上に)知っている人はほとんどいないであろう。張本勲氏の先輩であり、東映フライヤーズ(現:北海道日本ハムファイターズ)に投手として入団するも試合中の怪我により、実働わずか2年でやむなく引退するも、親会社が映画会社であったことから大川博社長に「どうせ打たれるんなら、高倉健に撃たれろ」の一言で当時としては珍しいプロ野球選手から役者への異色の転向となり、現在の俳優・八名信夫の誕生となった。
本書は、そんな八名氏の野球に勤しんだ青春時代やプロ野球選手としての現役時代、引退後、役者の世界へ入り、今日まで悪役業を演じてきた俳優時代などの数々の挿話を中心に氏の生き様や人生観を物語る一冊である。
役者転向のデビュー作として梅宮辰夫主演『遊星王子』への出演決定に喜ぶも銀色の宇宙服を着せらた宇宙人役の一人であったため、本人にもどこに映っているのかわからない挿話や刑事ドラマの犯人役での逃走シーンの撮影中、隠しカメラで撮っていたため、本物と間違えた大勢の通行人に取り押さえられ、押し倒された経験、名作『仁義なき戦い』での有名な踏み切りでの襲撃シーンの撮影秘話などは興味深い。
また、役者としての看板があがって映画のロケ先でやっと一人部屋がもらえるようになった時に“八名様”と書かれた部屋に入ると布団が八人分敷かれていた挿話は爆笑物でした。他にも亡き名優・鶴田浩二氏や若山富三郎氏との思い出もよかった。
最後に序章やあとがきからも八名氏の人生観を感じさせる教えや語録が並べられており、そこから厳しさや優しさを説く、まさに氏の人情あふれる人柄を感じさせる心温まる内容である。