(132)GUIN SAGA(グイン・サーガ)-イリスの石-
グイン・サーガは、当初の100巻で完結するという予定が延び、作者の死によって「未完」の大作になってしまった。ファンとしては、埴谷雄高の「死霊」のような形而上学的(にみえる)会話はやめてもらって話を進めてほしいと思っていたが、いずれ終わるだろうと安心していたので文句も言わず気ままに読んでいた。作者の死は、本当に青天の霹靂だった。もう、1巻から読む力はない。
このアルバムは、まだグイン・サーガが、魔術的な世界の雰囲気を持った外伝2巻のイメージアルバムだ。むさぼるようにグインを読んだ昔、この外伝2巻の雰囲気は好きだった。外伝2巻は、死の都ゾルディーアを舞台にグイン、イシュト、マリウスの最初の出会い、イリスの石の謎と、物語の主要人物が活躍するので面白い。
アルバムを聴いて、収録されているものは重厚な音楽ではなく、ゲームの音楽のような気がしたが、それは外伝2巻がきわめてRPGに近いことを現しているのだろうか。ケイロニア編になると急に大河ドラマのような展開になるので、そこでのイメージは、ゲームミュージックよりもクラシックのような音楽があっていると思う。
改めてグイン・サーガの音楽があることが、今後の読みの楽しみになると感じた。
グイン・サーガ・ハンドブックFinal (ハヤカワ文庫JA)
全巻読んでいる人とそうでない人で価値が違うのは仕方が無いですね。
まだ全巻読んでいない人間に取って、グインサーガハンドブックの123とファイナルだけが頼りです。
もう読むのをやめようかと思ったときに、ハンドブックを読んで、また読み進もうと思ったり、
とびとびに読んでいるときに流れを理解したり、
とびとびに読んでいたところを、後から埋めていくときに、流れを思い出したり。
何度も、なんども活躍します。
未読の人に取っては、この4冊は、道しるべです。
人名、地名など固有名詞はすぐに忘れてしまうので、必須ですし。
キャバレー 廉価(期間限定) [DVD]
80年代の角川映画は、良い作品が目白押しでした。よく映画館にも足を運びました。
この作品に関しては、三原順子の大ファンということで当時も映画館で観ましたし、DVDでも持っておきたいと思い購入しました。
もともと演技派女優の三原順子は、影のあるホステス役を見事に好演しています。クラブ内のシーンでは大人っぽく妖艶な存在感を出している反面、プライベートのシーンでは等身大の恋する女性を演じ分けているところも見どころ。
グイン・サーガ・ワールド1 (ハヤカワ文庫JA)
「グイン・サーガ」の世界を広げて見せてくれる、他の作家による外伝の数々です。
扱っている時代や種族も違うのですが、そこには「グイン・サーガ」に対する愛情に満ち溢れています。
その意味では、語り口は違うものの楽しい読み物になっていますが、もう少し、本編に近い部分を扱っても良かったのではと言う気がしました。
こうした外伝よりも興味深かったのは、栗本薫の中学から大学にかけての日記の抜粋と夫である今岡清氏のエッセイでした。
そこには、今まで知らなかった栗本薫がおり、その拒食症に悩む姿は想像できませんでした。
多重人格的な性格は、作家栗本薫からすると、想像できないことはありません。でも、その表舞台に登場している顔とは別に、寂しがりな孤独な「少女」の姿は想像できません。
中学時代からの日記を読んでゆくと、その悲惨な彼女の精神状態が浮かんできます。でも、その一方でクラブの部長をしてぐいぐい引っ張ってゆく彼女もいた訳です。
この夫婦の関係と言うものが非常に興味深く、次号を早く読みたいという気がしてなりませんでした。
グイン・サーガ Vol.5(完全生産限定版) [DVD]
アムネリスがナリスと出会い、マリウスが物語の中に入ってきて。一方、アルゴスの黒太子が動き始め、グインたちはノスフェラスから中原を目指す。話が徐々にグイン、レムス、リンダ、イシュトバーンたちだけの話ではなくなっていくところで、複雑に多くの人たちが動き出すところの3話が収められています。
よくできていると思いますし、なかなか見ごたえもありますが、でもやはりアニメーションとして見るとノスフェラスでグインが活躍する方がアニメらしくもあります。
そんな中で、レムスが闇の力を借りてではあっても成長していく姿は印象的です。
完全生産限定版の特典は設定資料集です。