Octopus
様々な要素が入り交じり、飽きない展開です。
計算し尽くして完成されたプログレと、無重力的即興フレーズの、ギリギリで、心地よいバランス。イケイケかと思えば『そーゆーふーに落とすか〜!』といきなりへなちょこな間で笑わせてくれもします。
聴き流せません。面白くてガッチリ一枚聴いちゃいます。
何らかの作業をする際にかけると異様に集中力アップします。
In Glass House
3兄弟の長男フィル・シャルマンが脱退し、彼らの「剛」の部分が強く出てきたアルバム。メンバーの脱退・交代などがあると普通は音楽性が大きく変化してしまったりするものであるが、彼らの場合は驚くほど変化がない。さすがと言うべきだろう。
前作「Octopus」がクラシカル・オカルティックな「柔」の部分が強く出た傑作だったのに対し、本作は鋭利なジャズっぽさやヘヴィなハードロック的な曲調に特徴を持つ「剛」の傑作と言うことができるだろう。1曲目のクロスリズムなどはGGではもはや定番とはいえ、やはり圧巻である。そして2曲目の複雑なポリリズムは拍子を数えることすらままならない。3曲目はスピード感あるハードロックから優美なバロックアンサンブルへと変化するお決まりのパターン。これは1作目からずっと受け継がれている。4曲目はオープニングのヴォーカルから複雑なクロスリズム、そして圧巻なヘヴィロックへと突き進んでいく。クラシカルな5曲目で落ち着いた後は、エレピやサックス、アコギにヴァイオリンまでもが複雑に絡み合うジャジーな大作6曲目に酩酊。
聴きやすさもありGG初心者にも薦められるアルバムだ。
Gg at the Gg: BBC Sight & Sound in Concert [DVD] [Import]
昨年出たDVDも驚きでしたが、今回は更に映像もクリアで、メンバー間の楽器持ち替えもあり、ファンは必見です。キング・ビスケットのライブCDに乗っかっている写真と同じ白いツナギのような服を着ていたり、ドラマー氏はいつも同じ野球帽だったり、プログレっぽくないですが、あくまで演奏で勝負。演奏はほんとに難しい曲を軽々と演奏していていつもながら脱帽です。
ジャイアント・オン・ザ・ボックス DVD
~話だけ聞いてああもあろ、こうもあろ、と想像するしかなかったジェントルジャイアントのライブ映像です。テレビ放映用のソースのため、画質音質ステージ環境などなど、決していいものではありませんがとうとう彼らのライブパフォーマンスを目にすることができるのです。
ちょっと間違うと色物バンドになりかねない楽器の持ち替え(ヴァイオリンチェロリコー~~ダに各種ドラムからトランペットまで)を、高い演奏技術でこなして行くところがやはり一番の見物ですが、ケリー・ミネアのビブラフォンの乱れ打ちだけでも一見の価値がありますし、ただのはげオヤジかと思いきや、実は結構かっこいいジョンウェザーズのドラムがバンドの音楽的緊張感を支えていることもわかります(レイからデレクへの兄弟間ベース受け渡しは~~見なければわからなかったし、他にもスティックを飛ばして笑ってごまかしたり、調弦のために曲をやり直したり、というGGのイメージとは違うハプニングも見ることができます)。
このころの彼らの曲は複雑に作り込まれていてアドリブパートの比率は低いのですが、それにも関わらずそれぞれのメンバーの自発的な自由さが映像から伝わってきます。これは楽器を自~~在に操れるだけの訓練を積んだからこその自由さなのでしょう。残念ながらもうナマでは見ることができません。このDVDを見て満足することにしましょう。~
Giant on the Box [DVD] [Import]
2004年に発売された同タイトルdvdに、アメリカのテレビ局VH1による2005年のインタビューを追加収録した再発盤。収録内容はgerman tv 1974, us tv concert 1975, szene 1974, baroque&roll, photo gallery, vh1 classics hangin' with 2005, replay intro となっている。ボーナスでgerman tv 1974, us tv concert 1975の音声トラックのCDが付いています。
英国を代表するインテレクチュアル・プログレ・バンドでありながら、ライヴパフォーマンスは謎に包まれていた。メンバー全員がマルチプレイヤーという驚愕の楽器持ち替えパフォーマンスにより、難解でありながらもドラマティックな楽曲を見事にライヴで再現している姿が、手ごろな価格で手に入るのは嬉しい。
リージョンフリーですので、国産プレイヤーで再生可能。