青春歌年鑑 80年代総集編
僕は、20代の学生ですが、70〜90年代の数多くのヒット曲を聴いてきた所、80年代のヒット曲が一番、魅力を感じましたし、語り継がれていくだろう名曲が多いです。最近のヒット曲は、誰もが凄いって魅力を感じれるほどのブームを巻き起こす曲が少なくなってきているので、今の流行の音楽しか知らない自分と同じ若者達には特に、このCDに収録されてる曲は名曲のヒットパレードなので是非、聴いて欲しいですね。今のヒット曲には、寺尾聡さんの『ルビーの指輪』や中村雅俊さんの『心の色』や安全地帯の『ワインレッドの心』など大人の色気を凄く感じさせてくれる曲って無いですから・・・。
夢がたり
もはや説明不要の「異邦人」(未だSANYOのCMで使用中なのも当然であろう)収録の久保田早紀嬢の1stアルバム(情報誌「ぴあ」の読者人気投票"ぴあテン"で1979年アルバム部門第1位にもなった)。 編曲はすべて萩田光雄氏が担当したが、僕はその世界の素晴らしさにも虜になり、無謀にも一時は編曲家の道を志した程である。
ハネケンさんのピアノにポルトガルの空気を感じた「夢がたり」~「朝」、ケーナ・ダルシマの音色さえ中近東の楽器に思えてくる「異邦人」、大陸を越えて吹き抜ける偏西風のようなギターソロの「サラーム」「幻想旅行」、階段の暗がりや部屋の空間まで見えそうな「ナルシス」。久保田嬢の歌の世界を音でここまで再現できるのは、やはり編曲の力があってこそだろう。
アレンジ面で一番好きなのは「白夜」と「星空の少年」だ。鐘の音、星が降り注ぐようなシンセサイザー、そして風のようなフルートとストリングスには、何度聴いても鳥肌が立つほどである。
ドラムのリズムにしても単純な8ビートでなくいくつものパターンで1曲が仕上げられているので、本気で音楽を志す人には参考書としてお勧めしたい。
(それにしても時流とはいえ、打ち込みとパンクがいかに音楽のレベルを落としたかまで、改めて実感してしまうのは僕だけだろうか)
歌姫~BEST女性ヴォーカリスト~
徳永英明が火を付けたと言われているカヴァー・ブーム。ここ数年、徳永の他にも岩崎宏美、布施明、杏里、高橋真梨子、中森明菜など実力派シンガー達が頻繁にカヴァー・アルバムを発表しているが、この「歌姫〜BEST女性ヴォーカリスト」には、そこで取り上げられる確率が高い名曲のオリジナル(モトウタ)がほとんど入っている。“総集編”というキャッチコピーの通り、1曲も無駄がないのが凄い。