テル・イット・ライク・イット・イズ [DVD]
なにしろライブの素晴らしさには定評のあるNeville Brosの貴重なライブ映像です。
兄弟を中心としたバンドアンサンブルとアーロンを始めとした兄弟それぞれのボイスとハーモニー
バンド単体だけで十二分に見応えのあるライブDVDがいくらでも作れる筈なのに・・
ところが本作には曲数を上回るくらいの豊富なゲストが参加しています。
正直その顔ぶれにときめいて購入したのも事実でした。
アーロンとJハイアットがデュエットで唄うYellow Moon
グレックオールマンのバックでボニーレイットがスライドをキメるMidnight Rider
なんて個人的には予想も出来ない嬉しすぎるコラボでしたが
全て見終わった感想としてはちょっと物足りない感じでした。
それは後半のゲストが個人的にイマイチだったのもありますが
一番の要因は1曲毎にゲストが入れ替わる為に連続感がなく盛り上がれなかったことにあると思います。
単独なら良かったとまでは言わないまでもバンドが中心の部分が半分くらいは欲しかったというのが本音です。
The Brothers
ネビルブラザーズは、80年代にローリングストーンズのアメリカツアーの前座に起用されて大衆的に知られるようになったニューオリンズのファンクバンドです。長男のアートはキーボード、二男のアーロンはファルセットボイス、三男のチャールズはサックス、そして四男のシリルはパーカッションという布陣になっています。彼らがそれぞれ自分の生い立ちを語る形式になっているのですが、ニューオリンズの人種差別が想像を絶する物凄さです。女の子と街を歩いているだけで警官に殺されたり、白人の女と一緒にクルマに乗ってるだけで警官に捕まってしまう。彼らの白人社会に対する憎しみは、自分たちの差別の生い立ちの裏返しであることが良く分かります。一方でニューオリンズはアラン・トゥーサン、スヌークス・イーグリン、ドクター・ジョン等がお隣さんの感覚なほど音楽が身近にあるわけです。彼らはすぐに兄弟でグループを結成するわけでなく、音楽をやるためにバラバラにニューオリンズを出ていく。彼らの旅の人生が凄まじい。万引きに喧嘩、その上音楽で稼いだ金を全部クスリに使う、つまりジャンキーの生活を送るわけです。そして女を渡り歩く。そのためにチャールズに至っては刑務所に入れられてしまう。そういう彼らもローリングストーンズのキース・リチャードやリンダ・ロンシュタットとの交友から、アーロンがグラミー賞を取る快挙を成し遂げる。皮肉なことに常に敵対し憎悪していた白人社会に受け入れられることによって、彼らは成功を収めるわけである。この本は私のようにニューオリンズへ3回も行ったニューオリンズの音楽好きには格好の生きた教科書になるし、南部のアフリカンアメリカンの歴史に興味のある人にも面白い読み物であること請合いである。
Authorized Bootleg-Warfield Theatre-San Francisco
ライブ感最高です! 場所はサンフランシスコのワーフィールド。観客と一体感ある盛り上がりがいいですね。スタジオ録音とは違うグルーヴで、これぞニューオーリンズファンクの大御所の本領発揮という感じです。