ブラッドエンジェルズ・クライ
ついに日本、韓国での国内デビュー!
ということで、KRYPTERIAの3rdアルバムにあたります。
本作品は、以前と比べるとゴシック調がやや薄れ、ヘヴィーで攻撃的なサウンドで作られている。しかし、それは今までの基盤があるからこそなしえる音であり、非常に聴かせるメロディックで、哀愁をもひそめる美旋律に仕上がっています。
シングルになった#4は、最初はずいぶん聴きやすい音作りでポップになったんだなぁと感じましたが、聴き込んでいくにつれ、このバンドだからこそ出せる音と思えてきましたし、ピアノから始まる#2、#7、#9などゴシックの匂いを漂いながらの美メロは極上です。
スイス・アルバム・チャート44位をマーク。
今回も歌詞つきです。。
Liberatio
ドイツの音楽番組で作曲をやっていた2人組み(勿論、現KRYPTERIAのメンバー)が中心となって、多数のゲストを迎えて作られた作品であり、厳密にはバンドの作品ではありません。韓国人女性ヴォーカルのJi-In Choも、ボーナストラックのみの参加となっています。
音楽的にもゴシックメタルとは言えず、むしろアラン・パーソンズ等の80’sポップス風ですらありますが、旋律の美しさは既に完成されており、ゲストヴォーカル陣の素晴らしいパフォーマンスもあって、素晴らしい作品に仕上がっています。
オープニングを飾る“Liberatio”はスマトラ沖地震に捧げられた鎮魂歌であり、感動とともに厳粛な気分になります。こんな曲を埋もれさせておくのは罪です。在庫があるうちに買いましょう。
Bloodangel's Cry
女性Voを擁する、ドイツのメタルバンド第3作。
メタルだからこそ、小手先のワザばかりに走らず、潔く聴かせてほしい!!
そうしたリスナーには充分に、確実に応えてくれるバンド。
私自身、
てっきりゴシックメタルバンドかと思っていたのだが……
本作を聴く限り、ストレートなへヴィメタルであるという印象が強い。
むしろ、あまりにストレートで気持ちのよい曲が多く、
久々に「腹いっぱい」な気分を味わえた。
かのX-JAPANのあの曲を思い出すようなTr.5(コード進行がまさしくX)、
かと思いきや彼らの本分であるゴシック性をおしみなく披露し泣かせてくれるTr.2、3、12、
はたまたハードロック路線全開のTr.8など、
どのジャンルのメタルが混ざっていようが、いずれにしても「正統派」。
これほど違和感なく、いろんなメタルの要素を混ぜ込みつつ正統派を保てるバンドは、珍しい。
おしなべて楽曲の質が高いこと、
かつどの曲も基本的に心地よいアップテンポであることも手伝い、
これから何度も聴いてしまいそうだ。
非常におすすめ。