完本 妖星伝〈1〉鬼道の巻・外道の巻 (ノン・ポシェット)
日本人作家の食わず嫌いと言うべきか、もしくはそこまでカバーできるほどこのジャンルを読みこめていなかったと言うべきか、名前は知っていたが今まで読む機会がなかった。
一読して、驚愕した。史実を基本に、新たなる発想で異なる歴史を描くのが伝奇小説だとしても、生命誕生から人類存在の理由、そしてその未来へと迫る作品の構成とスケールに恐れ入った。基本となる地球や宇宙における人間存在の捉え方は、作者も述べるようにSF作品として、意外に少ないアプローチであるが、現代でもまったく古びないどころか、ますます注目される考え方だ。むしろ現代的すぎて発表当時は理解を得ることさえ難しかったのではなかろうか。別にどの宗教にも帰依するものではないが、本書で宗教観が変わってしまってもおかしくないと思えた。
対談を挟んだ最終段がまた面白い。内容はほとんど禅問答というか、最新の物理学や天文学による時空に関する考察であり、過去のフラッシュバックと良く呼応して、作品構成の手腕をうかがわせる。最後は人類の未来を考察するところで輪廻というか深い因果を感じさせた。
文庫本3冊で2600ページに及ぶ作品だが、そのページ数に恐れることなく手にとって欲しい。読破はあっと言う間だろうし、驚くこと請け合いである。。
惜しむらくは、こういう作品は海外には紹介されていないだろうし、宗教感に関わる内容もあって受け入れられなかったり理解が得られないのではないかと思えるところだ。光瀬龍の「百億の昼と千億の夜」と並んで日本を代表するSFだと思える。
戦国自衛隊 関ヶ原の戦い [DVD]
☆良かった点
1.江口洋介の戦国自衛隊より、ずっと面白い。
2.村松とおるが歌う『戦国自衛隊のテーマ』が使われてて良かった
3.藤原竜也の演技が良い
☆良くなかった点
1.長すぎて疲れた(>_<)
2.最後のシーンが、ちょっとイマイチ(x_x;)
でも、総合すると、なんだかんだ最後まで引き込まれるように見てしまいました
完本 妖星伝〈2〉神道の巻・黄道の巻 (ノン・ポシェット)
若かりし中学生の頃(笑)、何かの書評に載っていたのをたまたま観て試しに1巻を購入したのが全ての始まり・・・
以来約25年間、様々な小説を読んできたけどいまだにこの作品を超えるものには出会えない。
人生、神、歴史、愛、科学、哲学、性、社会、善悪、想い、およそ考えられる全てのテーマを網羅し、なおかつとてつもなく面白い!!!
この小説を読まずにいることは人生の不幸だと思います。
私は人生観すら変わりました。
この素晴らしい作品を一人でも多くの方が読んでくれることを願ってます
完本妖星伝〈3〉終巻 天道の巻・人道の巻・魔道の巻 (ノン・ポシェット)
読まずして死ぬことは不幸な小説ベスト1!
SFの枠に留まりきれない、この世の真理がここに有ります。
半村良、そして日本SFの金字塔。
娯楽小説としても圧巻!
残念なのが、オリジナルの横尾忠則の素晴らしい表紙、内表紙、そして、オリジナルを知る者のみが知る色文字が今や古本屋でしか手に入らない事!
戦国自衛隊 廉価(期間限定) [DVD]
後に多くのリメイク作品が世に出ているが、私にとって戦国自衛隊と言えばこの作品である。
角川映画全盛期でもあり、時代を象徴する豪華な出演者を見ても力作であると言える。
和製のSF作品では最高ランクの名作と言っても過言ではない。
近代装備の圧倒的軍隊が肉弾戦に等しい戦国の世でいかに戦い、生きるのか?
まさしくタイトル通り、「戦国自衛隊」である。
歴史の歯車が狂ったからなのか?
後の上杉謙信である長尾景虎の人物像も通説とは異なっている。
常に義を掲げ、己の野望のための戦いは一切起こさなかったとされる景虎だが、劇中では自衛隊とタッグを組んで天下取りに突き進む。
それもまたフィクションならではの見所である。
私的には最高評価の作品であることに疑いの余地はない。