子どもの身長を伸ばすためにできること―小児科専門医が教える食事と生活習慣
うちの子は、別に低身長でもなく、どちらかというと大きいのだけど、両親が小さいためか、両祖父母から、「牛乳を飲ませろ」としつこく言われたので、科学的根拠が本当にあるのかが知りたくて本書を手に取りました。
漫画を取り入れて、わかりやすく、大まかなところを説明してくれているので、今度「牛乳を飲ませない!」と言ってきたら、一読を勧めるのにも、簡単で良いと思いました。
本格的な低身長治療のさわりも書いてあるので、子育て中の方には、一読の価値はあると思います。
医薬品クライシス―78兆円市場の激震 (新潮新書)
著者は、元大手製薬会社の創薬研究者であり、サイエンスライターとして活躍されている方だけあって、創薬の現場から認可の現状、また世界の医薬品会社をとりまくM&Aの実態まで、所々深く、そして広く、読者の興味に十分に応えてくれる良書である。
第1章では、薬とは一体何なのかという疑問に答えてくれ、
第2章では、成功率がはてしなく小さいけれども魅力に満ちた創薬の世界を描き、
第3章では、医薬の副作用について、効用と折り合いをつけながら選択することの重要さを、
第4章では、M&Aが進む世界の製薬業界の現在を、
第5章では、2010年問題と呼ばれる、各メーカーのトップセラーたちの特許が切れた後に、どんな可能性が残っているのかを、
そして第6章では、新薬が大手製薬会社からではなく小さなベンチャーから生み出されていること、全く新しい発想の抗体医薬の出現、それに続くであろう「核酸医薬」やiPS細胞など、かすかな希望を提示して、好感の持てるまとめかたをしている。