
国境なき医師が行く (岩波ジュニア新書)
著者は、外科医歴20年のベテラン医師。
子供の頃からの「無鉄砲」さゆえか、突如「国境なき医師団」に入り、リベリアへと旅立つ。
貧弱な医療設備の中で、3ヵ月間に350件の手術をこなす。
一般外科のみならず、産婦人科・整形外科・脳外科までの患者が押し寄せてくる…。
患者・医師団のスタッフ・リベリアの生活など、著者が接した範囲が具体的に描かれていて引き込まれます。
ただ、「国境なき医師団」全体の中での著者の位置づけが分かりづらい事が気になりました。

世界で一番いのちの短い国―シエラレオネの国境なき医師団
この本に書いてある内容はまさに「知らぬが仏」という言葉が当てはまると思う。この事実を知らなければ心を痛めることもないし、自分がいかに恵まれた状況にいるかを相対化して考えてみる必要もない。
けれど知らなければいけないと思う。著者のように実際に国際協力をできなくてもいいと思う。それでも知ることで何かを変えることができると思う。ぜひ多くの人に読んでもらいたい。