17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義
本書は、人類が歩んできた文化史をセイゴウ先生独特の語り口で解説している本です。タイトルには、「17歳のための」とありますが、本書の中でも著者が言うように、実は30代、40代以降の人に向けて語っている点が多々あります。
本書では宗教の成り立ちについて多くのページが割かれていますが、ここで解説されていることは、「断片的」に聞き及んだことばかりでしたが、このような形で全体像を提示されると今まで脳みその中でつながっていなかった情報が、一気に線となり、そして面になることを実感できるでしょう。
著者の持つ教養の幅に圧倒されつつも、全く嫌み無く読み進める文体にも大いに好感を持ちました。
日本人の知らない日本語2
ベストセラーとなった『日本人の知らない日本語』の続編。前作の形式を踏襲し、短い漫画でポンポンとリズム良く読ませる。日本語教師という職業に興味のない読者でも面白く読めるだろうと思う。
前作も本作も、日本語教師が日本語学習者からの素朴な疑問に答える、という形をとっているが、むしろ、日本語ネイティブに対して、普段何気なく使っている日本語を改めて見直してみたとき、そこに様々な謎が存在していることに気付かせ、その謎を解いていくことによって、これまで見えていなかった日本語の姿を提示する、という仕掛け。
本作で取り上げられているテーマは、敬語、平仮名・片仮名、日本の伝統文化・行事、その他諸々。前作よりも「語学の対象として見たときの日本語の不思議」が若干強調されているように思う。
本作から特に感じたのは、言語というものがわりと行き当たりばったりに変化していくものである、ということ。例えば、平仮名や片仮名の右肩に付すテンテンやマルの由来なんかを遡っていくと、現代の日本語というものが、過去千数百年の間に幾度となく繰り返されてきた小変化が比較的無秩序に積み重なったものなのだ、ということを実感する。
もう1つ感じたのは、世界にはいろいろな言語があり、またいろいろなものの見方がある、ということ。世界中の様々な国からの出身者の集う日本語学校の教室の雰囲気からは、自文化を相対化する(せざるを得ない)視点のようなものを感じる。日本語を教える日本語学校で、逆に日本語というものが数ある言語の中のたった1つでしかないことに気付かされる。そういった視点が本書を優しいものにしているような気がする。
正直、前作も本作も、それぞれ1冊として見るとややボリューム不足でもの足りない。前作をまだ読んでいない読者には、2冊続けて読むことをオススメする。
先生知らないの? [DVD]
草なぎ君は超カッコイイです!優しくて、生徒に近い先生で、あんな先生いたらいいなあと思わせてくれます。
見応え充分の学園物ですよ!
篠原さんに付き纏われている剛君が新鮮です!
BOXないかなと待っていたので買います♪
日本人の知らない日本語
日本語学校の先生が、そこに通う外国人の生徒さん達とのエピソードを面白おかしく
描いたコミックエッセイです。
その生徒達の個性たるや如何なるものかという答えが、この表紙の一枚に凝縮されて
います。本作を読了してから改めて表紙を見返すと、自然と笑みが…。
生徒である外国人が、笑わせてやろうと狙って言っている発言ではないからこそ、
そのズレっぷりに笑え、またそれ故に何とか正しく日本語を伝えようと悪戦苦闘する
センセイという図式。
ありがちなようですが、著者のネタ選びのセンスと作品のテンポの良さで気がつくと
含み笑いが爆笑へと。上手いんだよなぁ落とし方が。
このコンビでの次回作があるなら、また買いたいと思わせる一冊ですね。