黄泉のマチ (TENMA COMICS LO)
茜新社のロリータ雑誌「『COMICLO(エルオー)』に載った著者の作品を集めた単行本。「大人のメルヘン」を描いてあるが、設定がえぐいのが特徴。虚無的な静けさが漂う、この手の作品では異質な逸品。
卒業式は裸で (いずみコミックス)
長編物だが、やってることはどの女の子も一緒。主人公は有名進学校に合格させる凄腕家庭教師だが、家庭教師というのは普通相手の家庭を訪問するものなのだが、ここでは生徒が先生の部屋に通ってくることになっている。部屋で幼い女生徒をおもちゃにするが、その代償として優秀な成績がとれる実力を授けるという設定は、教育熱心な家庭ならばれないかもと思わせるのがうまい。
全体に線が細く描写もいまいちで、著者の作品の中では絵は巧く描けていない部類に入るが、それを抜群のストーリーのうまさでカバーしている。終わり方は意外とあっけないが、まだ続く感じも残されていて続編を書ける余地を残したともいえる。
たんぽぽのまつり (TENMAコミックス LO)
町田ひらく作品との出会いは私が大学生の頃なのでかれこれ10年以上前になります。
ふとしたきっかけでいまだに作品を執筆されていることを知り、今回の書籍を購入しました。
10年前の印象としてはかなりいっちゃってる覚えがあったのですが、久々に氏の作品を見て
10年経った町田ひらくにお会いできました。
コアなのはコアかもしれません・・ガチロリですしw
でも作品全体に漂う「憂い」は同じ雑誌に載っているわけわからんロリマンガ作者たちとはまったく
ちがう深みのものだと思います・・・・。
エロマンガというジャンルはそのままですが、昔愛読していた大江健三郎の作風がどんどん変わっていったように、なにか作者の瞑想(迷走)なども反映されているような趣のある作品になっています。
ただの「ネタ」ではない(もちろんそちらの使用も可)マンガを読みたければこちらをご覧ください。
町田ひらくさん、あなたはどこから来てどこに向かうのですか?