Desperado
イーグルスの2nd『ならず者』。
ジャケットの通りの、いかにも西部の音楽といった作品。実在したアウトロー、ドゥーリン・ドルトン・ギャングをモデルにしたコンセプト・アルバムです。前作が明るく爽やかな印象だったのに対し、本作はしっとりと哀愁漂う作品です。全体的にバーニー・リードンの色が濃く出ています。
本作は、このアルバムの世界観を最も端的に物語る「ドゥーリン・ドルトン」に始まり、軽快なカントリー・ナンバー「21」、グレン・フライの歌うしっとりと落ち着いた名曲「テキーラ・サンライズ」、『イーグルス・ライヴ』にも収録されている隠れた名曲「サタデイ・ナイト」など、個々の楽曲も優れています。最後にリプライズされる「ドゥーリン・ドルトン/ならず者」は感涙ものです。
それに何と言っても本作の目玉は「ならず者」でしょう。カーペンターズのカバー・バージョンも有名で、テレビのBGM等でも使われることの多いこの曲はイーグルスの代表曲でもある名バラードです。耳にしたことのある方も多いはずです。
イーグルスのアルバムはどれも完成度が高いですが、本作のトータル面でのまとまりは『ホテル・カリフォルニア』にも匹敵するものです。
リマスターで非常に音質もいいため、まだ聴いたことのない方はもちろん、すでにCDやLPで持っている方もこの機会に買い替えることをおすすめします。
THE SECRET [DVD]
この「ザ・シークレット」はDVDで初めてみました。
それなりに正しいかも?といった曖昧な納得や、腑に落ちないと感じることは全くありませんでした。
というのも、私自身が精神的な豊かさを求め続けた結果、「以前は二度と修復しないと思っていた親との仲を改善」したり「10年以上一人身だった自分が理想の伴侶や子供といった幸せな家庭」を手に入れた後にこのDVDを見たからです。
導入部を見たときは、「まさにこれが自分に起きたのだ!」と気づき、中盤〜後半に至るほど、そのパワーがありとあらゆることに有効なことが分かって興奮しました。
見終わった直後「健康な自分」を想像したら、頭の中がスッキリとし、翌朝もスッキリした気分で目覚めることができました。
私にとっては、他の関連著書に頼ることもなく、全てがこのDVDで納得できましたが、やはり繰り返し見るほど発見があるのも事実です。1回目より2回目のほうがより深く理解できるし、何度も繰り返し見て自分のものにしなければ、このDVDの本質を理解することはできません。
「なりたい自分を想像する」「そのことに喜びを味わう」「今もっているものに感謝する」。こうしたことが出来ていれば必ず理想が実現することは確かですので、DVDや本を見て評価するのではなく、自分がこの法則を使う側になってみてください。
うやむやは必ず吹き飛びます。
ドン・フェルダー自伝 天国と地獄 イーグルスという人生
全20章503ページのボリュームですが、だいたい以下の3つのパートに分けられると思います。(1)フロリダでの子供時代〜LAに出てくるまで、(2)LAでの活動〜イーグルス加入〜解散まで、(3)イーグルス再結成〜解雇〜訴訟。
最初のパートは貧乏だった少年時代、故郷の街のコミュニティの様子や家族のことが父親、兄との確執も含めて語られています。でも彼にはギター、音楽しかないという感じで、ジュニアハイスクールでのギターコンテストでの初演奏、学生バンドでスティーブン・スティルスと一緒だったこと、トム・ペティ少年にギターを教えていたこと、BBキング、グラハム・ナッシュのコンサート体験、そしてLAからやってきたバーニー・レドンとの出会い(いきなり初対面なのにバーニーが、フェルダーの帰りを待っていたっていうシチュエーションがなんか可笑しい!)など興味深い話が満載です。その後、家出?ウッドストック体験を経てフロウに加入ニューヨークへ。フロウは行き詰まり脱退しボストンで結婚。ここではピーター・グリーンと接触あり。
2ndパートは、70年代LAの音楽シーンがリアルに語られているので、一気に読めてしまいます。いろいろと見聞きしていたハリウッドバビロンというかドラッグ、アルコール、グルーピーとの乱交の様、ロックスターのワイルドライフがなかなか凄いです(キャメロン・クロウも登場、ジョー・ウォルシュのクレイジーぶりにも圧倒される!!)。非常な緊張関係の中でレコーディングしていたイーグルスの内情、曲作りのやり方などがこれまた興味深い。イーグルスをリアルタイムで聴いていた人には絶対面白いと思います(この本、価格はちと高いですがその価値はあると思う)。このメンバー間の緊張関係の中での共同作業が「呪われた夜」や「ホテルカリフォルニア」などの傑作を生み出しているように思えます。ドン・ヘンリーの(行き過ぎた?)完璧主義とビル・シムジクのコントロールぶりが、イーグルスの曲、アルバムがきっちりかっちり出来ている秘密なのかも。あらためて聴くと「ロングラン」なんてスティーリーダンみたいな完全さを感じますねえ。
3rdパートは、ひたすら哀しく今のイーグルス(ヘンリー&フライ)に幻滅します。再結成後のは、もうイーグルスじゃない。フェルダー抜きで作った新作なんて各人のソロを集めたようなアルバムだったし。でも元々ヘンリー&フライだけで作った曲ってあんまりないんですね。この二人、今ではミュージシャンというよりは、ビジネスとしてイーグルスをやっているようでおおいに失望。フェルダー氏もバーニー、ランディ・マイズナーみたいにサッサと見切りをつけて辞めてしまえば良かったのに。素晴らしいミュージシャン、ギタリストなんだから。ヘンリー&フライに対する愛憎半ばする想いも感じられて、最後の方で感情的に訴えかけるところはちょっと痛々しいくらい。父親や兄との確執が和解したのと同じような結末を求めているのだとしたら悲し過ぎる。フェルダー氏、ちょっと被害妄想ぎみで思いこみも強そうですが、きっと根は正直でナイーブな人なのだと思う。
翻訳は70年代のレコード歌詞翻訳でお馴染みの山本安見氏。たいへん読みやすいです。解説や訳者あとがきなどは無し。ソフトカバー。誤植が散見されたのはちょっと気になった。
PS:youtubeで見ることができる74年のライブ映像AlreadyGoneでのドン・フェルダーのギター、COOLで超カッコイイですね!!
ヴェリー・ベスト・オブ・イーグルス
イーグルスのベスト盤って、これまでたくさん発売されていてどれがいいか迷ってしまうことがあると思いますが、とりあえず最初に買って聞くなら「テイクイットイージー」と「デスペラード」と「ホテルカリフォルニア」の入ったこのアルバムがお勧めです。
ベスト盤なので多少くどいですが、イーグルス特有の爽快感がベスト盤のくどさを低減してくれています。
トナカイになったオリーブ [DVD]
サンタさんを乗せて飛ぶトナカイのメンバーの一頭がケガをして
今年のクリスマスはキャンセル!?という史上初のトラブルが発生!
そんな時、「かわりのトナカイがおれば・・・」というサンタの言葉を
「かわりのトナカイのオリーブ」と思い込んだ犬のオリーブは、
自分がトナカイだと思い込み、みんなのためにクリスマスを救おうと、
いっしょうけんめいがんばります。
小さな体でせいいっぱいがんばるオリーブを見て、
最初はバカにしてた人たちも、次第にオリーブを応援するようになって・・・
がんばることの大事さを教えてくれる、新しいクリスマスの名作。
子供に観てもらいたいのはもちろんのこと、大人も思わずホロリと
きてしまうような、かわいくてステキなおはなしです。
シーボルドのファンで、本作の日本語版絵本にガッカリさせられた人も
このDVDのほうの日本語版には満足できるのではないでしょうか。