帝都大戦 [DVD]
前作「帝都物語」は原作の圧縮版というか、
原作を駆け足で観ていく作品でしたが、
こちらは「初見でも楽しめるように」と気遣って作られたようにも思えます。
当時では分かりにくい「陰陽道」を超能力に置き換え描写しています。
ただ、加藤の五芒星の手袋などは印象にのこるように描写されています。
その辺りで「見えないけれど式神を使っているのだろうな」とか、
脳内補完で何とか。
また、サントラの曲名で
「復活−怨霊たちの慟哭−」「この身,我物にあらず」という感じのタイトル曲があるように、
この大戦での「加藤保憲」自体はナレーションでも語られますが、
戦争で死んでいった人間の怨念を「憑依」させているのではないかなと思わせます。
だから台詞もあまりなく、ただただ破壊し呪うだけの存在になっているのかと。
ラストはあっさりしていますが、噂だと加藤と一個小隊のバトルも予定されていたとか。
その辺りもあればもっと派手な作品になったと思います。
荒俣宏・高橋克彦の岩手ふしぎ旅
岩手をこよなく愛する高橋克彦さんならではの企画!
岩手をよく知らない人たちにも興味を注がれる
普通の歴史観光地ではない所への誘い!
(写真とともに所在地やアクセスの表示も親切)
また岩手の歴史に詳しい人の為に
高橋さんや荒俣さんの新しい切り口、自由な発想からくる想像が面白い!
岩手には「謎」「隠す」ということばが似合う。
文字として残っている史書が他の地域に比べて圧倒的に少ないがために
さまざまに推し量られて書かれた地域でもある。
しかし 民の風習や信仰・言語や芸能の中に
巧みに意図的に、周到に「隠して」伝承してきたものが
今でも尚 発見されずにほくそえんでいる気がする。
達増知事のいう「霊的地域振興」が 岩手には最も受け入れられそうである。
まるごと!東京魔人學園伝奇
手に取った時は「ちょっと薄い?」と思ったのですが、読んでみるととても楽しめました。
キャラの通信簿(しかも形式は割と真面目)なんてファンブックに載せるゲームは魔人ぐらいだと思います。
描きおろしのイラストも多めです。
記事量的には剣風帖>外法帖の感じがしました。
内容は大体
・魔人ゲーム・CD等の一覧年表
・剣風帖キャラの通信簿
・性格診断/外法帖(アンケートに答えていくと、あなたはこのキャラタイプ、というものです)
・アンケート結果(人気投票・恋人にしたいのは?等)
・制作サイドへのインタビュー記事
・お遊び企画の新作紹介(RPG風等のゲーム紹介で描き下ろし有りです)
・キャラの描き下ろしタロットカード
です。
当然、魔人シリーズを知らない人にはあまり価値のない本ですが、アンケートあり、お遊び企画記事ありで
ファンなら楽しめると思います。
アラマタ人物伝
一頁一人の人物伝が書かれている。荒俣 宏氏は本書の監修者。
本書はその役割を怠ったのだろうか、荒さが目立つ。
記述・添付写真共疑義がある。
参考文献も同じ本ばかり挙げているのが散見される。
これは監修者がその仕事をサボったのだろう。
内容は話し半分だと思っておいた方がよい。
しかし、それでも面白い内容である。
今まで無名に近かった人たちを取り上げてる点は素晴らしい。
その選択眼だけでも荒俣氏を起用した意味がある。
本文の漢字にひらがなを振っているのも好ましい。
大人でも面白く読める児童書。
アラマタ大事典
ここのところ学校嫌いで家に閉じこもりがちな中2の息子…
ゲームばかりじゃいかんと思い、こちらの評価を見て購入。
パソコンに夢中な彼のそばで「だらしない」の一節を一行読んだだけで、彼は私の手から本書をばっと奪い取りました。
やっぱりな…
それ以来いつも傍らに置いている息子。
子供が飛び付く本は本物ですね。